麻酔科
安全で高度な手術が受けられるよう患者様をサポートしています
またその知識や技術を応用して、痛みの治療(ペインクリニック)や、末期がんの方に質の高い生活を過ごしていただくお手伝い(緩和ケア)など手術以外の分野にも関わっています。 もう一つの重要な仕事は、患者様が早く適切なタイミングで手術を受けられるようにするマネジメントです。高木病院の手術室は8室で2020年度は1,982例の手術が行われました。近隣の病院のご紹介や救急搬送直後の手術など急を要するものも多く、地域医療における当院の役割を支えている診療科です。
手術を受けられる患者様へお願い
ただ、限られた手術室や器械・マンパワーを活用し、多くの患者様に安全で高度な手術を受けていただくためには、効率よく手術室を運営しなければなりません。新型コロナウイルス感染症等、感染症への配慮も必要です。人・物の不足や感染症の影響で手術が手遅れになるような事態は、何としても避けなければなりません。 そのために、手術を受けられる患者様やご家族の方にお願いがあります。
ご自身(ご家族)の持病や飲んでいる薬などを日頃からよく理解して、入院・手術の時には医療スタッフへ正確にお伝えください。それは手術でのトラブルを防いで生命を守り、追加治療に苦しまずにすむための第一歩となります。
順調な経過で早く退院することは、次の患者様が早く手術を受けられることにもつながります。地域のすべての患者様の健康を守るため、皆様のご協力をぜひともよろしくお願いいたします。
お一人おひとりの痛みに寄り添う医療を提供「ペインクリニック」
当院ペインクリニックは、一般的な痛みから難治症例、がん性疼痛まで、幅広い痛みに対して治療を行う専門の外来です。
痛みの多くは一時的なものですが、原因や症状によっては長く続く慢性的な痛みもあります。帯状疱疹(ほうしん)が治った後も痛みが続く帯状疱疹後神経痛はその一例です。痛みが続くことで、その人の生活の質や日常生活動作を低下させることにもなります。そこで痛みを早く和らげることが大切になります。
ペインクリニックでは神経ブロック療法や薬物療法などの治療を用いて痛みを和らげます。特にがんの痛みを抱える患者様に対しては、緩和ケアチームと協力しながら神経ブロック治療を行います。お薬の内服や注射では痛みが十分に取れない場合や副作用のためにお薬の使用が困難な場合に神経ブロック治療は有効です。
お一人おひとりの痛みの原因や状況に合わせてテーラーメイドの治療を提供いたします。つらい痛みにお困りの方は、まずご相談ください。
対象の疾患や詳しい治療法については下記をご参照ください。
対象疾患<痛みの病気>
- 全身
悪性腫瘍、脳卒中後痛、脊髄障害性痛、変形性脊椎症(頸・胸・腰部)、帯状疱疹(ほうしん)、帯状疱疹後神経痛、線維筋痛症、関節リウマチ、けんしょう炎 - 頭部
片頭痛、群発頭痛、筋緊張性頭痛、後頭神経痛、側頭動脈炎 - 顔面
三叉(さんさ)神経痛、舌咽神経痛、持続性特発性顔面痛(非定型顔面痛)、顎関節症、抜歯後痛、口腔内灼熱症候群(舌痛症)、眼瞼けいれん、片側顔面けいれん - 頸肩部
頸椎症、頸椎捻挫(むち打ち症)、頸肩腕症候群、痙性斜頸 - 上肢
胸郭出口症候群、肩関節周囲炎(四十肩、五十肩)、肩こり、多汗症 - 胸腹部
肋間(ろっかん)神経痛、尿管結石、慢性膵炎、慢性内臓痛 - 腰下肢
腰痛症、腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症、椎間板ヘルニア、腰椎椎間関節症、仙腸関節症、座骨神経痛、梨状筋症候群、会陰部痛、骨粗しょう症 - その他
複合性局所疼痛症候群、幻肢痛、バージャー病、閉塞性動脈硬化症、脳脊髄液減少症(低髄液圧症候群)
痛みの治療法
- 神経ブロック
星状神経節ブロック、硬膜外ブロック(頸・胸・腰部)、神経根ブロック(頸・胸・腰部)、 腕神経叢ブロック、肋間(ろっかん)神経ブロック、肩甲上神経ブロック、椎間関節ブロック、脊髄くも膜下ブロックなど - 神経破壊ブロック
三叉(さんさ)神経ブロック(ガッセル神経節ブロック、上顎神経ブロック、下顎神経ブロック、眼窩上神経ブロック、眼窩下神経ブロック、おとがい神経ブロック)、不対神経節ブロック、腰部交感神経節ブロック、腹腔神経叢ブロック、上下腹神経叢ブロック、後枝内側枝ブロックなど - ニューロモデュレーション(神経の電気刺激治療)
パルス高周波法、脊髄刺激療法 - 椎間板内治療
経皮的椎間板髄核摘出術(Disc-FX®)、椎間板ブロック - その他
硬膜外癒着剥離術(Raczカテーテル®)、ボツリヌス毒素治療(ボトックス®)、硬膜外自家血パッチ(ブラッドパッチ)
診療日時 | <ペインクリニック> 金曜 9:00~12:00(外来受付 8:30~11:30) ※新患受付は10:00まで ※完全予約制 |
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専門医が痛みの相談に応じます「痛みの相談室」
長い間つらい痛みに悩んでいる方、痛みの原因がわからず困っている方、いろいろな痛みの治療を受けたけれどなかなか治らない方、痛みのために生活や学業や仕事が大きく障害されている方、「痛みの相談室」では、麻酔科の専門医がそんな方たちの痛みの相談に応じます。
対象疾患
慢性痛、神経障害性疼痛(帯状疱疹後神経痛や脳卒中後の遷延痛など)、がん性疼痛、その他厄介な痛み
どんなことをしているの?
- 痛みについての相談と指導
- 薬物治療の選択と処方
患者様の症状にあったお薬を処方します - 東洋医学的アプローチ
漢方薬、遠絡療法、鍼(はり)など東洋医学的に痛みにアプローチします - その他の多面的アプローチ
ストレッチ、理学療法、養生などを行います
診療日時 | <痛みの相談室> (完全予約制) 木曜 9:00~12:00 |
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