放射線治療科(放射線治療センター)
切らずに治します、痛みを和らげます
放射線治療は手術療法や化学療法と並んで、がんの大切な治療法の一つです。 メスを使わないので傷跡が残りませんし、高齢者では負担になるような麻酔をかける必要もありません。また、放射線は体にあたっても熱くも痛くもありません。身体に優しく、臓器の機能温存に優れていることから、注目を集めている治療法です。
- 診療日時
- ※完全予約制
月~金曜 9:00~13:00、14:00~17:00
土曜 9:00~13:00
(外来受付 8:00~12:30、13:30~16:30)
[新患]月・火・木・金曜 9:00~11:30、14:00~15:00
水曜 9:00~11:30
※緊急の場合は上記時間以外にも対応します - 連絡先
- 【予約・変更・キャンセル】
0944-87-0001
(電話受付 月~金曜 9:00~13:00、14:00~17:00)
主な対象疾患
放射線療法は肺がん、食道がん、前立腺がんなどの根治的治療、また脳転移、骨転移、リンパ節転移などの緩和的治療を行っています。CT、MRI、PETなどの画像診断や切除後の病理組織検査などを基に標準的および高精度な放射線治療を患者様に提供します。放射線療法は悪性腫瘍全般が対象となるため、各科と連携しながら診療を行っています。
主な治療法
強度変調放射線治療(IMRT)
主に前立腺がんの根治的治療として、前立腺にはより多くの線量を照射して周囲の臓器(直腸や膀胱など)には線量を減らすことで、がんを根治することと有害事象のリスクを減らすことを同時に達成できる高精度放射線治療の一つです。この方法は肺がん、食道がん、骨転移などにも用いることがあります。
線量分布の違い(強い放射線があたる範囲)
定位放射線治療(SRT)
腫瘍の小さい肺がん、単発の脳転移や肝腫瘍に対して、ピンポイントで照射しがんを根治することを目的とします。高精度治療の一つであり、病巣に集中することで周囲の影響を減らすことができ、腫瘍の小さい肺がんでは手術と同程度の成果が期待できます。治療は数回~10回程度で、外来通院が可能です。
標準的治療
根治的な治療は30回前後が多く、約6週間かけてゆっくり治療します。照射する部位に種々の有害事象が生じることがありますが、多くは治療後に回復します。抗がん剤を併用する疾患もあり、患者様の状態や病状などに合わせて治療を進めていきます。
1回の治療は数分であり、痛くも熱くもありません。外来通院の患者様には仕事をしながら治療を受ける人もいらっしゃるため、治療を受ける時間をできるだけ希望に応じられるよう対応しています。
緩和的治療
骨転移や脳転移などで疼痛や神経症状が生じて日常生活に支障が生じることがあります。そのような病巣に1回から10回程度の短い期間の照射を行うことで症状緩和が期待できます。患者様の状況に応じて回数を決定し、外来通院も可能です。
良性疾患の治療
ケロイドや甲状腺眼症などの良性疾患にも用いられることがあります。
放射線治療の流れ
1.放射線治療外来での診察
2.治療計画用CT撮影
3.放射線治療計画の立案(コンピュータによるシミュレーション)
4.日々の放射線治療(放射線の照射)
5.治療中の経過観察
治療期間中は、放射線治療医が診察をします。
症例
放射線治療の症例をご紹介します。
症例1 進行食道がん
症例2 肺がん
症例3 肺がんの骨転移